緊急事態発生。
[2014年08月10日]
こんにちは院長の高橋多樹です。
先日のこと・・・
急にうめの様子がおかしくなりました。
ヨダレを垂らしながら苦しそうにしている。
よく見るとお腹がパンパンに張っています。
『去年のようにまた胃拡張をおこしたか?』と思い急いでレントゲン写真を撮りました。
出来上がったレントゲンを見てみると・・・・
青褪めました・・・胃拡張じゃない。胃捻転を起こしているかもしれない・・・
これは昨年の胃拡張のレントゲン写真。
そしてこれは今回のレントゲン写真。
矢印の部分にラインが見えます、これが胃が捻転しているサインです。
胃の中に食べ物やガスがたまりパンパンに張っている状態を胃拡張、
そしてその胃が捻じれてしまっている状態を胃捻転といいます。
胃捻転は本来大型犬に多い病気で、中型犬や小型犬には少ないとされています
(それでもないわけではないのですが。)
うめはコーギー、中型犬です。
『まさか、そんなバカな。』と思い、何度もレントゲンを撮り直す・・・
やはり胃捻転を起こしている・・・マズイ。
胃捻転は早急に対処しないと命にかかわる病気です。
まず緊急的に胃に針を差し、胃に溜まったガスを抜きます。
幸いこの処置で少し楽になったようで状態が少し落ち着きました。
但し今回はこれで終わりではないです。一刻も早く捻じれた胃を元に戻す必要があります。
そのまま緊急手術になりました。
麻酔をかけた後、お腹を開け捻じれてしまった胃をもとの位置に戻します。
対処が早かったおかげで、胃のダメージや周辺臓器のダメージも最小限のようでした。
また胃捻転は再発が非常に多い病気なので、最後に胃の一部と腹筋を縫い合わせて再び胃が捻じれるのを予防します。
なんとか手術は無事に終了。
術後の回復にだいぶ手間取ったのですが、幸い時間経過とともにゆっく回復し今は元気にしています。
うめの避妊手術を6年前に自分で実施したのですが、
まさか再び自分の手でうめの手術を行うことになろうとは・・・・
とにかく無事に回復してくれてホッとしています。
手術直後の写真。
まだ麻酔から覚める前です、お腹の傷が痛々しいですね。
今の様子。すっかり元気です。